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プロフィール

Yoshihiro Kawahara

川原圭博

2000年東京大学工学部電子情報工学科卒業.2002年に大学院工学系研究科修士課程,2005年に大学院情報理工学系研究科博士課程修了.博士(情報理工学).
2005年大学院情報理工学系研究助手.助教を経て,2010年同講師,2013年同准教授.
2011-2013年ジョージア工科大学客員研究員およびMIT Media Lab客員教員を兼任.
2014年 AgIC株式会社技術アドバイザー.
2014年 JST さきがけ研究員
2015年 株式会社SenSprout 技術アドバイザー
2015年 JST Erato 研究総括

コンピュータや携帯電話,インターネットなど,情報通信分野における新技術はライフスタイルをがらっと変えてしまう力を持っています.コンピュータネットワーク,モバイル,ユビキタスコンピューティングのコアとなる技術の研究開発を通じて,「未来の生活」をデザインすることをライフワークにしています.

情報通信の研究の中でも,現在では通信とエネルギーのあるべき関係に興味を持っています.無線通信技術の発達により,コンピュータ同士をケーブルで接続することなく高速な通信ができるようにはなりました.携帯電話などは電池が切れればそこで動作が停止します.通信のみを無線化しても結局機器へのエネルギー供給が足かせとなってしまっています.この問題に対して,二つのアプローチで研究を進めています.一つは環境中のエネルギーから微少な電力を取り出し,その電力で永久動作を目指すのがエナジーハーベスティングと呼ばれる考え方.もう一つは,電磁波を使って無線通信をするように無線で電力を送りあう無線電力伝送.従来の情報系の研究を超えて多面的に研究開発を進めています.

学生の頃,IT系ベンチャー企業での就業経験の中で,新しいアイディアをビジネスとして実装する重要性と喜びを学びました.論文を書くだけでなく,新技術を世に問うことにも興味を持っています.

講義

研究プロジェクト (抜粋)

Instant Inkjet Circuits: 家庭用プリンタを用いたフレキシブル回路の作成

熱焼結が不要な銀ナノインクと家庭用インクジェットプリンタ、異方向性導電両面テープ等市販の素材や機材のみを用いて柔軟な回路を実装する技術を開発しています。廉価なプリンタを用いることで数万円の初期投資でだれでも家庭で安全にフレキシブルな電子回路基板を高速に実装できます。電子回路基板だけでなく、独自の特性解析により櫛形電極を用いた高精度な静電容量センサ、ガスセンサ、アンテナなどの実装も可能になりました。
本論文はUbicomp 2013でBest paper awardを受賞しました。


環境電波からのエナジーハーベスティング

原発事故を受けての放射線モニタリングなど,広範囲かつ継続的に計測してみて初めて明らかになる事実は多くあります.我々の生活空間中に高密度でセンサを配置し継続的にモニタリングを行うためには,センシング機能を備えた無線通信ノードを低コストで製作し配置するための技術が必要になります.本研究では,環境中に放射された電波を回収し,このセンサの駆動源に利用することを目指して研究を実施しています.最終的には紙の上に主要部品を印刷技術を用いて実装し,空中からばらまくことで広範囲のセンシングが可能になるようなアプリケーションを考えています.本研究は東大がNEDOの支援を受け Georgia Institute of Technology と共同で実施しています.

マルチホップ型無線電力伝送

現在では非接触充電技術により身の回りの機器を充電器に「置くだけ」で充電できるようになりました.また電磁界共振結合という比較的新しい手法を用いることで,送受信の機器間に間隙がある場合でも高効率で電力を「飛ばす」ことができるようになって来ました.本研究ではこれを更に一歩進め,複数の共振器の共振条件を制御することにより空間中でエネルギーの伝送経路を自在に操る技術の確立を目指しています.方式が実現すれば,宅内でどこでも任意の機器に電力を送ることができるようになります.

モバイルセンシングとウェアラブル応用

ほとんどのスマートフォンにはカメラやGPS,加速度センサといった複数のセンサが内蔵されています.スマートフォンは人が常に持ち歩くわけですから,この性質をうまく利用することでスマートフォン自身を,ユーザを見守るセンサとして活用することができます.過去,携帯電話に搭載された加速度センサから人間の姿勢と運動を抽出する技術を開発しました.この技術を応用し,アドバイスするスポーツウェア(E-Coaching)と呼ばれるコンセプトをNPO WINと開発したり,運動強度を考慮した正確なカロリー消費計を提案したりしました.昨今では,基盤技術の整備により重点を起き,圧縮センシングを用いた低消費電力なセンシングエンジン,大規模コーパスの作成に力を入れています. 

Peer to Peer Networking

かつて 大規模仮想環境のためのP2Pメッセージ交換手法を開発しました.これは,MMORPGなどの仮想空間中のユーザの位置に基づいて,オーバーレイネットワークを構成することにより,ユーザ間の通信がP2Pで行われ遅延が最小化できるという特徴を持っています.100万人規模の仮想環境も原理的にはサーバーなしで運用可能です.現在では,P2Pで構成したネットワーク上で著作権のある コンテンツ管理 を正しく管理するための手法や,新世代のネットワークアーキテクチャに活かす方法について検討しています.

発表文献

研究発表


解説記事など


報道発表,メディア,出演

受賞など

  • 日本学術振興会特別研究員 21COE (2004-2005)
  • 情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会優秀論文賞 (2003)
  • IEEE VTS Japan 2003 Young Researcher's Encouragement Award (2003)
  • UCS2007 Best Poster Presentation Award (2007)
  • 情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会優秀論文賞共同受賞  (2006, 2007, 2008 and 2009)
  • 情報処理学会DICOMO 2009優秀論文賞,優秀プレゼンテーション賞 (2009)
  • 電子情報通信学会IN研究会優秀論文賞 (2010) 
  • 電子情報通信学会学術奨励賞 (2010)
  • 情報処理学会DICOMO 2010  優秀論文賞 (2010)
  • 情報処理学会DICOMO  2011 優秀論文賞 (2011)
  • ACM Ubicomp 2013 Best Paper Award (2013)
  • Microsoft Research 2014 New Faculty Award / マイクロソフト日本情報学研究賞 (2014)
  • Digital Contents Expo、Innovative Technologies 2014 (2014)
  • ACM Ubicomp 2014 Best Paper Nominee Award (2014)
  • JAFOE Best Speakers Award (2014)
  • シーバスブラザーズ・ヤングアントレプレナー基金 (2015)
  • ACM UbiComp Honorable Mention Award (2015)
  • 工学部 Best Teaching Award (2016)
  • ヤマト科学賞(2016)
学会活動

組織委員

  • Ubicomp 2005 Local Arrangement Committee, Student Volunteer Chair 
  • IEEE 6th International Workshop on Wearable Computing and Smart Appliances (IWSAWC 2006), Organizing Committee 
  • IEEE 7th International Workshop on Wearable Computing and Smart Appliances (IWSAWC 2007), Organizing Committee (Co-chair) 
  • The Seventh International Conference on Pervasive Computing (Pervasive 2009), Publicity Chair 
  • IEEE IMS 2012, Workshop on wireless energy transfer and scavenging techniques, for autonomous RFID and sensors, organizer
  • 情報処理学会ユビキタスコンピューティグシステム研究会 運営委員(2009),幹事(2010-)
  • 電子情報通信学会モバイルマルチメディア研究会 専門委員(2009-)
  • 情報処理学会インタラクション運営委員(2010, 2011)
  • 情報処理学会DICOMO運営委員(2010,2011)
  • 横須賀スマートシティ研究会  構成員(2011)
  • ACM Ubicomp 2015, Publication Chair

プログラム委員

  • Fourth International Conference on Networked Sensing Systems (INSS 2007), Program Committee 
  • ACM Multimedia 2007, Networking Track Program Committee 
  • 6th Annual Workshop on Network and Systems Support for Games: Netgames 2007, Program Committee 
  • International Symposium on Ubiquitous Computing Systems 2007, Program Committee 
  • International Workshop on Peer-to-Peer Network Virtual Environments 2007 (P2P-NVE 2007), Program Committee 
  • 2009 International Workshop on Network Assurance and Security Services in Ubiquitous Environments (NASSUE 2009), Program Committee 
  • 9th Workshop of the Multimedia Metadata Community (WMM 2009), Program Committee 
  • The Sixth International Conference on Ubiquitous Intelligence and Computing (UIC-09) (UIC2009), Program Committee 
  • Eighth International Conference on Networked Sensing Systems (INSS 2008), Program Committee 
  • Ninth International Conference on Networked Sensing Systems (INSS 2009), Program Committee 
  • Fifth International Symposium on Ubiquitous Computing Systems (UCS 2009) Program Committee 
  • KSE 2009 The First International Conference on Knowledge and Systems Engineering, Program Committee 
  • 8th Annual Workshop on Network and Systems Support for Games: Netgames 2009, Program Committee 
  • International Workshop on Peer-to-Peer Network Virtual Environments 2009 (P2P-NVE 2009), Program Committee 
  • IEEE Radio and Wireless Symposium RWS 2010, Technical Program Committee 
  • Tenth International Conference on Networked Sensing Systems (INSS 2010), Program Committee 
  • The Eighth International Conference on Pervasive Computing (Pervasive 2010), Program Committee 
  • PECCS 2011, Program Committee
  • INSS 2011, Program Committee
  • SAINT 2011, Program Committee
  • IEEE P2P 2011, Program Committee
  • P2P-NVE 2011, Program Committee
  • ICPADS 2011, Program Committee
  • CCNC 2011, Program Committee
  • AHSP 2011 (Ad Hoc, Sensor and P2P Workshop), Program Committee
  • FTRA WCC-WTA 2011,
  • INSS 2012, Technical Program Committee
  • SAINT 2012, Program Committee
  • IEEE RWS 2013, Program Committee
  • SENSORNETS 2013 Program Committee
  • AHSP 2013 : The 5th Ad Hoc, Sensor and P2P Networks Workshop, Program Committee
  • IEEE RWS 2014, Program Committee
  • IEEE RFID-TA 2014 Program Committee
  • ACM Ubicomp 2014 Program Committee
  • CEA2014 Program Committee, Publicity Co-Chair
  • HASCA2014 Program Committee
  • PowerMEMS 2014 Program Committee
  • IEEE Globecom 2015 Program Committee
  • ACM Ubicomp 2015 Program Committee
  • IEEE RFID-TA 2015 Program Committee
  • The 5th International Conference on the Internet of Things (IoT 2015) Program Committee

論文誌編集委員

  • IEEE Pervasive Computing Magazine, Editorial Board (2015-)
  • 情報処理学会論文誌特集号編集委員または編集幹事 (2007,2009,2010,2011) 
  • 電子情報通信学会和文論文誌または英文論文誌 (2007,2008,2009) 

査読委員

Ubicomp 2009, Pervasive 2006, Ubicomp 2005, Ubicomp 2004, IWSAWC 2007, IWSAWC 2006, IWSAWC 2005, INSS 2007, INSS 2008, ICMLC 2007 etc.
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Yoshihiro Kawahara,
Jan 20, 2012, 9:15 AM
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